Hades レビュー|冥界脱出を繰り返すほど深みにはまる、ローグライトの傑作
総合評価: 98/100 / Steam評価: 圧倒的に好評(Overwhelmingly Positive) 総レビュー数: 139,313件 / 好評率: 98%
ローグライトというジャンルに革命をもたらしたとも言える作品、Hades。『Bastion』『Transistor』『Pyre』といった名作を生み出してきたSupergiant Gamesが手がける本作は、2020年の正式リリース以来、Steamで「圧倒的に好評」という最高評価を維持し続けています。好評率98%・13万件超のレビューという数字は、インディーゲームの歴史においても屈指の実績と言えるでしょう。
本記事では、実際のプレイヤーの声をもとにHadesの魅力と気になる点を徹底解説します。購入を迷っている方の判断材料として、ぜひ最後までお読みください。
▶1. 爽快感抜群のアクションと、無限に広がるビルド構築の楽しさ
Hadesの中核をなすのは、軽快で直感的なアクションシステムです。主人公ザグレウスを操り、冥界の各エリアを突破しながら地上を目指す──その基本サイクルは非常にシンプルですが、「ブーン(神々の加護)」と呼ばれるスキルの組み合わせが無数に存在し、毎回異なる戦略でプレイできます。
「200時間以上プレイしましたが、その間ダレることなくずっと楽しめました。アクションゲームとしていちばん重要な部分が抜群に良いのでこの一点においてだけでも非常に良いゲームです。」
このレビューが象徴するように、操作の気持ちよさは本作最大の武器です。ダッシュ・攻撃・スキルのテンポが絶妙で、慣れてくるほどコンボが決まる爽快感が増していきます。武器の種類も豊富で、それぞれに複数のアスペクト(強化形態)が用意されているため、「今回はどの武器とどの神様の組み合わせで行こうか」と毎回試行錯誤する楽しさがあります。
また、**アクションが苦手な方でも安心の「ゴッドモード」**が実装されており、ダメージを受けるたびに耐久力が上がっていく仕様です。難易度を強制的に下げるのではなく、徐々にプレイヤーを強化するというデザインは非常に秀逸で、幅広い層が楽しめるよう配慮されています。
▶2. 周回するほど解き明かされる、ギリシャ神話の濃密なストーリー
Hadesのもう一つの大きな柱がストーリーとキャラクターの豊かさです。ギリシャ神話をベースにした世界観は緻密に作り込まれており、ダンジョン攻略に失敗して拠点に戻るたびに、NPCたちとの新たな会話が展開されます。
ザグレウスと冥府の住人たちとの関係性が少しずつ変化していく様子は、まるで連続ドラマを観ているかのよう。アテナ、アフロディーテ、ポセイドンなどのオリンポスの神々もブーンを通じて登場し、個性豊かなセリフで物語に彩りを添えます。
「どこを切り取っても全体のクオリティが高く、こりゃおもしろいわという作品です。」
テキスト量は非常に膨大で、同じキャラクターに何度話しかけても異なる反応が返ってくるほど。「負けても話を聞きに帰りたくなる」という独自のループ体験は、ローグライトとナラティブデザインの理想的な融合と言えます。
▶3. 「もう一回だけ」を止められない中毒性のある設計
Hadesはその設計そのものが「プレイを止めさせない」よう緻密に作られています。
「呪われているので注意が必要です。①今日はこの辺でやめておくか②次やる時はこういった構想で攻めてみるか③気がつけば次のゲームをプレイ④終わったら①に戻る永遠ループ」
このレビューは多くのプレイヤーが共感する「Hadesあるある」を見事に表現しています。ランを終えるたびに「次はこうしよう」という改善案が浮かび、気づけば数時間が経過している──そんな体験が積み重なり、好評レビュワーの平均プレイ時間は61時間に達しています。やり込み派には実績解除や高難度の「ヒートゲージ」システムも用意されており、150時間以上の遊び応えが期待できます。
▶繰り返しの単調さと、ストーリー解放までの長い道のり
どれだけ完成度が高い作品であっても、向き・不向きは存在します。Hadesで最も多く挙げられる不満点は、周回の単調さです。
「同じ攻撃をひたすら繰り返し当てて、見え見えの攻撃を毎回同じタイミングで避けて、また同じ攻撃を当てて、の連続でそこにはゲームとしての面白さは皆無どころか退屈でゲームに飽きを感じさせるものだった。」
「ストーリーを進めるのは何度もダンジョンをクリアする必要があります。その周回があまりにも単調過ぎて無理でした。」
ダンジョンの構造に大きな分岐がなく、各ボスの攻撃パターンも固定されているため、周回を重ねると作業感が生まれやすい点は否定できません。特に後半の敵は耐久力が非常に高く、ゴリ押し戦術が最適解になりがちな局面も存在します。
また、ストーリーの核心部分に到達するまでには相当な周回数が必要です。エンディングを完全に解放するまでに数十時間かかることもあり、「ストーリー重視でサクッと楽しみたい」というプレイヤーには向かないかもしれません。
さらに、運要素によってランの難易度が大きく左右される点も要注意。良いスキル構成が引けた時と引けない時で、体感難易度が大きく変わります。
▶✅ こんな人におすすめ
- ローグライト・ローグライク好きな方:ジャンルの集大成とも言える完成度
- ギリシャ神話やキャラクターストーリーを楽しみたい方:NPCとの関係構築が非常に丁寧
- アクションが苦手だが挑戦したい方:ゴッドモードで難易度を柔軟に調整可能
- やり込み・実績解除が好きな方:高難度コンテンツや実績が豊富に用意されている
- 60〜150時間かけてじっくり遊びたい方:コスパは非常に高い
▶❌ こんな人にはおすすめしない
- 繰り返しプレイが苦手、または周回要素に耐性がない方
- ストーリーをサクサク進めたい方(全解放には相当な周回数が必要)
- ダンジョンの構造的な多様性(マップ分岐など)を求める方
- 運要素の少ない、実力一辺倒のゲームが好みの方
Hadesは、ローグライトというジャンルに「キャラクターへの愛着」と「ナラティブの深み」を持ち込み、繰り返しプレイを苦痛ではなく喜びに変えることに成功した、まさに唯一無二の作品です。軽快なアクション、豊富なビルド構築、膨大なテキストと魅力的なキャラクター──これらすべてが高いレベルで融合しており、インディーゲームの枠を超えたクオリティを誇ります。
一方で、ダンジョンの単調さや運要素の強さ、全ストーリー解放までの時間的負担は、すべてのプレイヤーに刺さるわけではありません。「周回してなんぼ」のローグライトが楽しめるかどうかが、本作を楽しめるかの最大の分岐点と言えるでしょう。
推奨プレイ時間は60〜150時間。日本語ローカライズにも対応しており、PC動作も軽快なため環境面での障壁は少なめです。セール時はもちろん、定価でも十分すぎるほどの価値がある一本として、自信を持っておすすめできます。ローグライトに少しでも興味があるなら、ぜひ一度ザグレウスと共に冥界脱出に挑んでみてください。