総合評価: 61/100 / Steam評価: 賛否両論(好評率61%)/ レビュー数: 199,973件(2026年8月時点。EA開始直後は好評率61%・41,077件だった)
- 総合評価:圧倒的に好評(82/100)
- 最大の魅力:前作の完成度を保ちながら、イベント、キャラクター、カード、敵などが大幅に増強されている
- 気になる点:敵の火力が高すぎて、エリート戦を避けるのが最適解となり道中の難易度がボスより高い状態
- 買い時:定価でも購入価値あり(ただし調整待ちで様子見も可)(目安:50-100時間以上)
「買うな。絶対に買うな。今なら引き返せる。」
これはSlay the Spire 2に寄せられた実際のレビューの書き出しです。もちろん、このレビュワーの評価は「おすすめ」でした。
デッキ構築型ローグライクというジャンルを定義した伝説的タイトル『Slay the Spire』の正統続編が、2026年3月5日にアーリーアクセスで登場しました。開発はもちろんMega Crit。EA開始直後は同時接続246,778人を記録し、Steam評価も圧倒的に好評でした。ただし2026年8月時点では、同時接続もSteam評価も当時から大きく下がっています。以下の評価はEA開始直後のレビュー傾向をもとにしている点を踏まえてお読みください。
しかし、その高評価の裏には激しい議論があります。「前作への冒涜」と断じる声がある一方、「最強のゲームになった」と絶賛する声もあります。本稿では、その両面をフラットに掘り下げていきます。

▶1. 圧倒的なコンテンツ量と深化したデッキ構築体験
前作のSlay the Spireは、シンプルながら奥深いデッキ構築の体験で世界中のプレイヤーを虜にしました。Slay the Spire 2では、その土台を維持しつつカード、レリック、敵、イベント、キャラクターが大幅に増強されています。
キャラクターはそれぞれ個性的な設計がなされており、一人のキャラを極めるだけでも複数のプレイスタイルが生まれます。シナジーの幅が広がったことで「今回はこの組み合わせを試してみよう」という試行錯誤の楽しさが倍増しました。
好評レビュワーの平均プレイ時間は72時間、不評レビュワーでも89時間に達します。これはこのゲームの"時間吸収力"を雄弁に物語っています。
「一度破壊された人生を、さらに念入りに破壊しにきた最高のゲーム。」
プレイ時間の目安は50〜100時間以上。アーリーアクセス段階でこのボリュームは、価格以上の価値があると言っていいでしょう。
▶2. マルチプレイ追加——新たなシナジーと協力の喜び
本作最大の新要素の一つがマルチプレイモードの追加です。前作はソロ専用でしたが、今作では友人と協力してスパイアを攻略できます。
各プレイヤーが異なるキャラクターを担当することで、単独プレイでは生まれないデッキ間のシナジーが生まれます。「このカードは自分には無意味だけど、仲間のデッキと組み合わせると強い」——そういった会話が生まれること自体が、このゲームの戦略的深度を示しています。
ローグライク特有の「一期一会のラン体験」を仲間と共有できるようになったことで、リプレイ性はさらに高まりました。ソロで遊び尽くしたベテランも、フレッシュな楽しみ方ができるはずです。


▶バランス調整:難易度か、不快感か
本作が最も議論を呼んでいるのは難易度バランスです。敵の火力が全体的に高く設定されており、道中の「エリート戦」を避けることが最適解になりがちという指摘が多く見られます。本来、エリートはリスクとリターンを天秤にかけて挑むコンテンツのはずが、「見たら逃げる」という消極的判断が合理的になってしまっています。
「『難易度』と『不快感』を履き違えた、前作への冒涜。開発者によるただの『嫌がらせ』だ。」 「開発がスレスパの本質を一番理解出来ていなかった事が露呈した悲しい作品」
一方で、高難度を好む層からは「そのシビアさこそが面白い」という反論もあります。前作が「フォロワー作品のバカバランス」に慣れたプレイヤーに物足りなく感じられたと指摘するレビュワーは、今作について「あのシビアなバランスからインフレ寄りのゲーム性になり、唯一の欠点がなくなった」と逆の評価を下しています。
評価が分かれるのは、プレイヤーが前作に何を求めていたかによる部分が大きいと言えます。
▶ドアメーカーとデッキ構築の自由度問題
もう一つの論点が**「ドアメーカー」**と呼ばれる新要素です。これは無限ループデッキへの対策として実装されたと見られていますが、多くのプレイヤーから「プレイ体験を損なう」との批判が集まっています。
デッキ構築ゲームの醍醐味は、想定外の組み合わせで強力なシナジーを発見する創意工夫にあります。しかしドアメーカーの実装によってその自由度が狭まり、「自分の工夫より開発側の意図に従わされている感覚」を覚えるプレイヤーが少なくありません。
また、ボスレリックの削除によって強力なカードへの依存度が増し、引き運の影響が過大になったという声もあります。ローグライク特有の「運」の要素は必然ですが、スキルで運をカバーできる余地の減少は、熟練プレイヤーほど不満に感じやすいポイントです。
▶アーリーアクセス中の頻繁なナーフ
アーリーアクセス中の宿命とも言えますが、本作ではナーフ(下方調整)の頻度が高いと不満の声が上がっています。「せっかく強いコンボを見つけたのに次のアップデートで消えた」という体験は、プレイヤーの達成感を削ぎやすいものです。
開発方針として「プレイヤーの創意工夫より開発側の意図を優先する傾向がある」と感じるレビュワーも多く、アーリーアクセス中の調整方針には引き続き注目が必要です。
PC動作環境の情報はあり。前作同様、比較的軽量な動作が期待できる設計です。高スペックなPCがなくても快適に遊べる点は、インディーゲームとして嬉しいポイントでしょう。
なお、日本語ローカライズについては対応済みです(レビュー内に多数の日本語プレイヤーの存在が確認できます)。UIやカードテキストも日本語で快適に読めます。
✅ 前作Slay the Spireが好きで、新しいコンテンツを求めている ✅ 友人と一緒にローグライクを楽しみたい ✅ ターンベースの高難度ストラテジーが好き ✅ 50時間以上じっくり遊べるゲームを探している ✅ アーリーアクセスの荒削りな部分も含めて楽しめる
⚠️ 前作の完成されたバランスを愛しており、変化を好まない ⚠️ 無限ループやコンボデッキ構築に大きな楽しみを見出していた ⚠️ アーリーアクセスの頻繁な仕様変更がストレスになる ⚠️ 短時間でサクッと遊びたい(このゲームは時間を溶かす)
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| ゲームプレイ | ★★★★★ |
| コンテンツ量 | ★★★★★ |
| バランス調整 | ★★★☆☆ |
| マルチプレイ | ★★★★☆ |
| アーリーアクセス完成度 | ★★★☆☆ |
| 総合 | ★★★★☆(82/100) |

