総合評価: 80/100 / Steam:「非常に好評」/ 2026年8月時点でレビュー3,666件・好評率81%
- 総合評価:非常に好評(80/100)
- 最大の特徴:溜まると不利になる逆向きのREVメーター
- 独自性:S.P.G.で「いつ強くなるか」を自分で決める
- 気になる点:Steamのプレイヤー人口が多くない
SNKの『餓狼伝説 City of the Wolves』は、1999年の『餓狼MOW(Mark of the Wolves)』から26年ぶりの正統続編にあたる対戦格闘ゲームです。Steam版の配信は2026年1月22日で、2026年8月時点で累計3,666件のレビュー、好評率81%の**「非常に好評」**を維持しています。
舞台はサウスタウン。前作の主人公ロック・ハワードをはじめ、マルコ・ロドリゲスや双葉ほたるといった餓狼MOW組が戻り、そこへプリチャやボックス・リーパーといった新顔が加わります。核となるのはREVシステムという新メカニクスですが、これが他の格ゲーと逆を向いているのが本作最大の設計上の特徴です。

▶1. REVメーターは「溜める」ものではない
本作を語るうえで最も重要なのがここです。多くの格闘ゲームではゲージが溜まるほど強い行動が解禁されますが、本作のREVメーターは逆で、溜まると不利になります。
REVアーツ(必殺技の強化版)、REVアクセル(強化技どうしを繋ぐ)、REVブロウ(攻防一体の強打)、REVガード(削りを無効化する防御)——これらのREVアクションを使うたびにメーターが上昇し、100%に達するとオーバーヒートします。
オーバーヒート中は、REVアーツもREVブロウもREVガードも、さらにジャストディフェンス・ハイパーディフェンス・ガードキャンセルまでまとめて封じられます。攻め手だけでなく守り手も同時に失い、加えてガードクラッシュを起こしやすくなるという重い状態です。
メーターは時間経過、攻撃を当てること、ジャストディフェンスの成功で回復します。つまり「当たっている限り攻め続けられるが、空振れば自分の首が絞まる」という設計です。攻撃的なテンポを生んでいるのはこの構造であって、「殴ればゲージが溜まって強くなる」わけではありません。
この向きを取り違えると練習の方向がまるごと逆になるため、本作を始める人が最初に理解すべき点だと言えます。
▶2. S.P.G.——「いつ強くなるか」を自分で決める
もう一つの独自要素がS.P.G.です。これは体力ゲージ上の3つの位置(前半・中盤・終盤)から1つを選んで設定するもので、残り体力がその位置に入っている間だけ発動します。
発動中は攻撃力が上がり、REVブロウが使えるようになります。裏を返せば、REVブロウは常時使える技ではありません。
開幕から押し切りたいなら前半、逆転を狙うなら終盤、と自分の戦い方を試合前に宣言する仕組みになっており、これが読み合いの層を1つ増やしています。相手のS.P.G.設定を把握できれば「あと少し削ったら相手が強くなる」と分かるため、削り切るか一度引くかという判断が生まれます。
▶3. 防御側に厚く報酬が置かれている
攻撃的と評されがちな本作ですが、防御の設計はかなり手厚いです。
ジャストディフェンス(狙ったタイミングでのガード)に成功すると、体力がわずかに回復し、REVメーターが減り、さらにガードキャンセルが可能になります。多段攻撃の最中に前入力で成立するハイパーディフェンスも同じ恩恵を持ちます。
そしてガードキャンセルからは、必殺技・イグニッションギア・レッドラインギア・REVブロウ・ヒドゥンギアへ派生でき、イグニッションギアとレッドラインギアは通常より発生が速くなります。守りから一気に試合を返せる導線が明確に用意されているわけです。
「攻撃的なゲーム」と紹介されることが多い一方で、実際に勝ち筋を握るのは防御技術という二段構えは、SNK格闘らしい奥行きだと感じました。
▶4. 大所帯のロスターとコラボ枠
餓狼MOW組(ロック・ハワード、マルコ・ロドリゲス、双葉ほたる、B.ジェニー、ケビン・ライアン、北斗丸、牙刀、キム・ドンファン、カイン・R・ハインライン)に、テリー・ボガード、不知火舞、ビリー・カーン、アンディ・ボガード、ジョー・東らシリーズの顔ぶれが加わります。
さらにコラボ枠が異例の広さで、ケンや春麗といったストリートファイター勢、ケンシロウ、そしてクリスティアーノ・ロナウド、サルバトーレ・ガナッチまで参戦しています。好みは分かれるところですが、話題性という点では成功していると言えるでしょう。

▶学習コストが高い
システムの層が厚いぶん、覚えることが多い作品です。REVメーターの向き、S.P.G.の位置設定、防御3種とガードキャンセルの派生先——これらを把握しないと、何が起きて負けたのかすら分からないまま試合が終わります。
▶プレイヤーベースの少なさ
格闘ゲーム共通の悩みですが、Steam版のプレイヤー人口はそこまで多くありません。Steam版の配信が他機種より遅かったこともあり、オンラインで対戦相手を見つけるのに時間がかかる時間帯があります。
▶表示設定まわりへの不満
一部のプレイヤーからは、アップデートで選べる解像度の選択肢が減ったという指摘が出ています。ただしこれは公式のパッチノートで確認できた変更ではないため、旧環境で遊ぶ予定なら購入前に返金可能な範囲で動作を確かめるのが確実です。
▶ロード画面の単調さ
戦闘前のロード画面がほぼ無地で長い点も指摘されています。キャラクターアートやアニメーションを出す余地があるのに使われていない、という惜しさです。

本作はシーズン制で運営されており、2026年7月24日にシーズン3が開始しました。2026年に入ってからも**ナイトメアギース(2月)/ブルー・マリー(3月)/Mr.KARATE(5月)/ケンシロウ(6月)**と追加キャラが続いており、4月にはリリース1周年の大型アップデートも実施されています。
買い切りの格闘ゲームとしては更新頻度が高い部類で、キャラ性能もシーズンごとに調整されます。攻略情報を参照するときは、それがどのシーズン時点のものかを確認したほうがよいでしょう。
- 餓狼シリーズ・SNKファン
- システムを理解して戦うタイプの格ゲーが好きな方
- 防御技術を磨くのが好きな方
- 対戦格闘ゲームに腰を据えて取り組める方
- 格闘ゲーム未経験で気軽に楽しみたい方
- ゲージを溜めて大技を撃つ爽快感を求める方
- 大規模なプレイヤー人口を求める方
- 短時間で完結するゲームを好む方

