『EA SPORTS FC 26』はオンライン対戦が主軸の年次サッカーゲームだが、本作ではオンラインとオフラインでゲームプレイそのものが別物に分けられた。前作までの感覚で挑むと噛み合わない。本記事では、オンラインで実際に効く仕様変更、Ultimate Teamの運用、Rivalsの新しい仕組みを整理する。

- FUTとClubsでは**「対戦ゲームプレイ」が強制**され、オフラインとは調整が別物になった
- タイミングシュートはFC 26で廃止。シュートボタンの2度押しはロードリブンに変わった
- トリベラはGamechangerのプレイスタイル持ちしか撃てない
- Rivalsはプレイオフが廃止され、バウンティと制限チェックポイントが導入された
- Ultimate Teamは無課金でも運用できる
Steamのストアページには "EA online activation and EA app software installation and background use required" と明記されている。Steamで買っても、オンライン対戦に入るまでに次の3つが要る。
- EAアカウント(無料。持っていなければ作る)
- EA app のインストールと、プレイ中の常駐
- SteamアカウントとEAアカウントの連携
Steamから起動したのにEA appが立ち上がるのはこの仕様によるもので、異常ではない。EA appを終了させると試合中でも切断される可能性があるため、裏で動かしたままにしておく。なお本作はDenuvoを搭載しており、起動時にEA側のオンライン認証が走る。
▶対戦の形態は4つある
Steamのカテゴリ表記を見ると、本作は対人プレイを4通りサポートしている。「オンライン対戦」と一括りにされがちだが、必要なものが違う。
| やりたいこと | Steamの対応表記 | 主な行き先 |
|---|---|---|
| ネット越しに対戦する | オンラインPvP | Ultimate TeamのRivals、オンライン・フレンドリー |
| ネット越しに協力する | オンライン協力プレイ | Co-op、クラブ(Clubs)、Rush |
| 同じ画面で対戦する | 共有/分割画面でのPvP | 1台のPCで2人が向かい合う |
| 同じ画面で協力する | 共有/分割画面での協力プレイ | 1台のPCで2人が同じチーム |
さらにクロスプラットフォームマルチプレイヤーに対応しているため、他機種のプレイヤーともマッチングが成立する。Steam版だから相手が見つからない、という心配は要らない。
回線が不安定な環境なら、分割画面という選択肢があることは覚えておきたい。オンラインに繋がなくても2人対戦は成立する。
▶最初に押さえること
対戦相手が人間になった瞬間、ゲームプレイの調整そのものがオフラインと別物に切り替わる。難易度を上げたAI戦とは別のゲームだと考えたほうがよい。その中身が次の節である。
FC 26で最も大きな変更がこれだ。ゲームプレイが「対戦」と「リアル志向」の2つのプリセットに分割された。
▶1. どのモードでどちらが使われるか
| プリセット | 使われるモード | 調整の方向 |
|---|---|---|
| 対戦ゲームプレイ | FUT・Clubs・オンラインシーズン・オンラインフレンドリー(変更不可) | 応答性と操作の主導権を高める |
| リアル志向ゲームプレイ | マネージャーキャリア・プレイヤーキャリア(既定) | 現実に近いテンポと挙動 |
キックオフとキャリアモードでは任意で切り替えられるが、オンラインの主要モードでは対戦ゲームプレイが固定で、選べない。つまり「キャリアで練習してからオンラインへ」という流れは、以前ほど素直に接続しない。
▶2. 対戦ゲームプレイで何が変わるのか
公式が挙げている主な差分は次のとおりだ。どれもオンラインの立ち回りに直結する。
- GKのはじき出しが危険な方向を避けるようになり、こぼれ球から失点する場面が減る
- タックル・ブロック・インターセプトが相手に跳ね返る現象が軽減された
- AI任せの守備が減り、守備ラインが緩くなる
- オートタックル・オートブロックが減る
- スタミナの仕組みが再設計され、操作中の選手は試合を通してパフォーマンスが落ちにくい
- 倒された選手の起き上がりが速くなり、速いボールが当たってもリアクション動作で固まらない
読み取るべきは3点目と4点目だ。守備をゲーム側が肩代わりしてくれる量が減っている。押しているだけで勝手に奪ってくれる場面が減るので、選手切替と自分の操作で守る比重が上がった。逆に、終盤にスタミナ切れで動けなくなる展開は起きにくくなっている。
ここは前作までの知識がそのまま誤りになる部分なので、必ず更新しておきたい。
▶1. タイミングシュートは廃止された
FC 26でタイミングシュート(Timed Finishing)は廃止されている。 公式は理由として、意味のあるスキルの深さを生まず調整も難しかったこと、ロングシュートを過剰に有利にし、競った場面で結果が安定しなかったことを挙げている。
「シュートボタンをもう一度押して威力を上げる」という前作までのテクニックは、もう存在しない。
▶2. 2度押しは「ロードリブン」になった
代わりに、シュートボタンの2度押しはロードリブン(低く速いシュート)の入力になった。以前はシュートの威力に応じて自動で決まる文脈依存の挙動だったが、チップシュートを除くすべてのシュートに掛けられる修飾として整理されている。
| シュート | 入力(PS / Xbox) |
|---|---|
| ロードリブン | ○ 長押し+○ / B 長押し+B |
| ロードリブン・フィネス | R1+○ 長押し+○ / RB+B 長押し+B |
| ロードリブン・トリベラ | L2+○ 長押し+○ / LT+B 長押し+B |
▶3. トリベラは撃てる選手が限られる
見落とすと編成事故になるのがこれだ。トリベラシュートは「Gamechanger」のプレイスタイルを持つ選手しか撃てない。 持っていない選手でトリベラを入力すると、通常のレースシュートに化ける。
全ポジションでトリベラが多用され、非現実的な得点パターンになっていたことへの対策である。FUTで「トリベラで決める」戦い方をするなら、そのプレイスタイルを持つ選手を確保する必要がある。
▶1. パッシングレーンという考え方
セミアシストのスルーパスにパッシングレーンの概念が導入された。相手2人の間にできた隙間(レーン)に狙いを合わせると、そのレーン内の意図した受け手が選ばれやすくなる。漠然と前へ出すより、通したい隙間へ向ける意識のほうが結果が安定する。
▶2. ワンタッチパスは通りにくくなっている
重要な注意点として、対戦ゲームプレイではファーストタイムパスの精度が下げられている。応答は速くなっているが、精度は落ちているという組み合わせだ。
さらに、135度・180度方向へのファーストタイム・スルーパスは大幅に精度が下がっている。これは走り込みの指示を絡めた抜け道への対策である。ワンタッチで背後へ流し込む形は、以前ほど安定して通らないと考えておこう。
▶3. 練習の順番
- スキルゲームで基本操作を覚える
- CPU相手の試合で実戦感覚をつかむ
- オンラインでデビューする
- ディビジョンを上げていく
ただし前述のとおり、オフラインの既定はリアル志向ゲームプレイである。キックオフで対戦ゲームプレイに切り替えて練習するほうが、オンラインへの接続がよい。
▶1. プレイオフが廃止された
FC 26では、Champions出場のためのプレイオフが廃止された。代わりに、特定のRivalsディビジョンに到達し、Champions予選ポイントを集めることで直接Championsに参加する形になっている。試合数が多すぎるという声への対応である。
あわせて、トップディビジョン外のプレイヤー向けに「チャレンジャーズ」という新しいティアが追加された。独自のフォーマットと報酬を持つChampionsで、最上位のChampionsは最高峰の競技として残したまま、より多くのプレイヤーがその感覚を体験できる。
▶2. バウンティ:勝てなくても得るものがある
バウンティは、次のRivalsの試合に適用されるランダムなチャレンジだ。達成すると即座に報酬が入る。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| お題の例 | 最初のゴールを決める/最後のゴールを決める/2点以上差をつけて勝つ/無失点を保つ |
| 報酬 | Rivalsポイント、Champions予選ポイント、コイン、パック、シーズンXP、Rivalsステージスキップ |
| 重要な性質 | 多くは試合に勝たなくても達成できる |
負け試合でも「無失点は無理でも先制点は取れる」といった具合に、目的を残したまま試合を終えられる設計だ。読み替えれば、負けが込んでいる日でもラダーは進められるということでもある。
またデュエルという特殊なバウンティがあり、これは同じお題を持つ相手とマッチングし、報酬を得られるのは1人だけという形式になる。
▶3. 制限チェックポイント:降格の仕組み
制限チェックポイントは、敗戦を記録していき、壊れると降格できるようになるチェックポイントだ。
- 選択時に残りの敗戦数が表示される
- チェックポイントごとに、壊れるまでの敗戦数は異なる
- 各Rivalsシーズンの開始時にリセットされる
狙いは、実力より上のディビジョンに取り残されて延々と負け続ける状態を防ぐことである。調子がよかった時期に上がりすぎて、その後シーズンが切り替わるまで沈み続ける、という以前の詰みが緩和されている。
▶4. 引き分けで相手が切断したら勝ちになる
FC 26では試合結果の扱いも改善された。引き分けの場面で相手が退出・切断した場合、こちらに勝利が与えられる。 逃げ得を狙われても結果が守られるので、リードを追いつかれた終盤でも最後まで戦う価値がある。
▶1. システムの仕組み
Ultimate Team(UT)はカードコレクション形式のチーム作成モードである。
- パックを開いて選手カードを獲得する
- カードを組み合わせてチームを作る
- オンライン対戦で勝利してコインを獲得する
- コインでパックを購入する
▶2. 無課金で楽しむコツ
無課金でも楽しめる戦略
- デイリーログインボーナス受け取り
- SBC(チーム編成チャレンジ)を完了
- マーケットで価値ある選手を売買
- バウンティを毎試合こなす
避けたい行動
- パック開封に課金
- 選手を全部高額売買
- イベント参加を逃す
- SBCを完了しない
▶3. 遊ぶ形が増えた
FC 26ではライブイベントが競技構造の新しい柱として追加されている。フレンドリーマッチを土台に、テーマに沿った参加条件のもとで違うチームを組んで戦う形式で、シーズンを通して内容が入れ替わる。手持ちの選手を腐らせにくい仕組みだ。
トーナメントもノックアウト形式で復活した。ただしRivalsやChampionsのように常時開催されるわけではなく、節目のタイミングで登場する設計になっている。
エボリューションも拡張され、ゴールキーパーを進化させられるようになったほか、既存のスタイルを失わずに見た目だけを更新するアップグレードも用意されている。

▶1. 協力プレイモード
- オンライン・フレンドリー: フレンドと気軽に対戦
- オンライン・Co-op: 同じチームで2人プレイ
- プロクラブ(Clubs): 11vs11オンライン対戦
なおClubsも対戦ゲームプレイの対象である。ここだけ挙動が違うということはない。
▶2. プロクラブの楽しみ方
11人全員がプレイヤー操作のオンライン試合で、各自が1選手を担当してチームプレイの本質を体験できる。
FC 26では11対11向けの新しいカメラが追加され、プレーに近い視点で見られるようになった。LB(L1)+左スティックで手動のパン操作もできるので、担当ポジションに合わせて見え方を調整するとよい。

