『Farthest Frontier』は本格派の都市建設シミュレーションだ。本記事では、魅力度を軸にしたレイアウトの考え方、腐敗を前提とした食料運営、襲撃への備えを、ゲーム側の仕組みに沿って整理する。

- レイアウトの根拠は好みではなく魅力度。住居の格上げ条件そのものである
- 生産建物で魅力度にプラスなのはパン屋と井戸だけ
- 食料はすべて腐る。量より多様性と保存
- 襲撃者の野営地を潰すと、次の襲撃を最大12か月遅らせられる
- 兵士は配置したまま放置すると餓死する
▶1. 拠点位置の選定
開始時にマップ全体を確認して、以下の条件を満たす場所を選ぶ。
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| 川・湖沿い | 漁業が成立する。水のないマップでは漁が選択肢から消える |
| 平地 | 建物の配置がしやすい |
| 森林近接 | 木材調達のコスト削減 |
| 鹿の湧き場所が近い | 序盤の肉を安定させる |
| 狼の巣から遠い | 狩人と村人の被害を避ける |
「川沿いの平地、近くに森と鹿」が理想である。逆に狼の巣の近くは避けること。
▶2. 最初に建てる食料建物は3種類
序盤の食料は次の3つが柱になる。可能な限り3つとも建てるのが基本だ。いずれも小型で安い。
| 建物 | サイズ | コスト | 定員 |
|---|---|---|---|
| 狩猟小屋(Hunter Cabin) | 2x3 | 10 | 狩人1 |
| 漁師小屋(Fishing Shack) | 2x3 | 10 | 漁師1 |
| 採集小屋(Forager Shack) | 2x3 | 10 | 採集者1 |
畑(Crop Field)も最初から建てられるが、軌道に乗るまで時間がかかる。上の3つを動かしてから手をつけるほうが安定する。
▶3. 狩りは相手を選ぶ
狩猟小屋の産出量は獲物によって大きく違う。
| 獲物 | 肉 | 毛皮 | 獣脂 |
|---|---|---|---|
| 鹿 | 60 | 1 | 2 |
| イノシシ | 240 | 4 | 2 |
イノシシは肉が鹿の4倍だが、鹿以外の動物は反撃してくる。狩人が負傷するリスクがあるので、序盤は鹿の湧き場所の近くに狩猟小屋を置くのが安全だ。狼は巣から湧き、熊は湧き位置が定まらない。
村の配置を感覚で決めると、あとから住居が育たなくなる。本作には**魅力度(Desirability)**という明確な指標があり、これがレイアウトの答えを握っている。
▶1. 魅力度が何を決めるのか
住居が上位ティアへアップグレードするための前提条件が、高い魅力度である。 そして上位の住居は、
- 税収を生む
- 収容人数が増える
- タウンセンターのアップグレードに必要になる
つまり魅力度を無視すると、人口も税収も街の格も伸びない。「見た目の問題」ではなく、進行そのものが止まる。
▶2. 上げるものと下げるもの
| 効果 | 建物・要素 |
|---|---|
| 上げる | 市場(近隣の家にプラス)、治療院(Healer's House)の周辺、公園は非常に効果が大きい、各種の装飾 |
| 生産建物で唯一上げる | パン屋(Bakery)と井戸(Well)だけ |
| 下げる | 多くの生産建物(騒音・臭い・煙)。特に**燻製小屋(Smokehouse)**の煙、堆肥場(Compost Yard)、鉱山 |
覚えておくべきは2行目だ。生産建物のうち住居にプラスなのはパン屋と井戸の2つしかない。それ以外の生産施設は、原則として住宅地から離す。
▶3. 特に離すべきは堆肥場
効く配置
- 住宅地の中心に公園と装飾
- 市場・治療院を住宅の近くに
- パン屋と井戸は住宅地に混ぜてよい
- 燻製小屋・鉱山は住宅から離す
住居が育たない配置
- 堆肥場を住宅の近くに置く
- 生産施設と住宅を混在させる
- 装飾をまったく置かない
- 市場が住宅から遠い
堆肥場は影響範囲が広いと公式ガイドが名指しで注意している建物である。住宅地から明確に離した位置に計画しておこう。
▶1. 食料はすべて腐る
本作の食料は例外なく腐る。それぞれ決まった月数で傷むため、大量に作れば安心という設計になっていない。
保存を伸ばす手段は3系統ある。
| 系統 | 内容 |
|---|---|
| 保存建物 | 燻製小屋(Smokehouse)、保存食工房(Preservist)、チーズ製造所(Cheesemaker) |
| 建物の保存ボーナス | 根菜貯蔵庫(Root Cellar)、穀物庫(Granary)など |
| 樽(Barrels) | 製造品。根菜貯蔵庫・穀物庫・倉庫に置いて保存ボーナスを上げる |
つまり保存は建物を建てるだけでなく、樽という消費財を回し続ける仕事でもある。ここを知らないと、収穫はできているのに冬前に腐らせることになる。
▶2. 多様性は住居アップグレードの条件
食料の種類の多さは、住居をアップグレードするための必須要件のひとつである。前章の魅力度と同じく、これも人口の伸びに直結する。
肉・魚・野菜・果実・パン・チーズと、供給源の系統を分けて確保しておきたい。1種類を大量に持っていても、この条件は満たせない。
中盤までは拡大の喜びがあるが、その後の目標設定は自分で工夫する必要がある。
▶3. 病気は食事と水から来る
村人の病気には、運営で防げるものがある。
- 壊血病: ビタミンC不足による栄養失調で発症する。果実や野菜を切らさない
- 赤痢・寄生虫: 近くの湖から水を飲むと危険が上がる。井戸で清潔な水を供給することで避けられる
このほか靴がないことによる足の負傷、採掘での骨折、凍傷や低体温症なども起きる。病人が出ると寝込んで働けなくなり、食料と薪の生産が止まる。そこから飢餓に連鎖するのが本作の典型的な崩れ方なので、井戸と果実は早めに手を打っておきたい。
| 素材 | 入手→加工 | 用途 |
|---|---|---|
| 木材 | 伐採→製材 | 建物・道具 |
| 石 | 採石場 | 中盤以降の建物・強化壁 |
| 鉄鉱石 | 採鉱→製鉄(燃料が必要) | 道具・武具 |
| 小麦 | 畑→風車→パン屋 | パン(+魅力度にプラス) |
| 牛乳 | 牧場→チーズ製造所 | 保存の効く食料 |
連鎖は「採取→加工→製品」の3段階を意識する。パン屋だけは住宅地に置いても魅力度にプラスなので、小麦の流れは住宅地の近くで終われるよう組むと効率がよい。
▶1. 襲撃者は交渉してくることがある
襲撃団は村の規模が大きくなるほど手強くなる。一部の襲撃団は攻撃前に最後通牒を出す——金を差し出せば見逃す、さもなければ血で払え、という形だ。払うか戦うかを選べる場面があると知っておくと、備えが間に合わないときの逃げ道になる。
▶2. 最大の対策は「野営地を潰す」
防衛施設を並べるより効果が大きいのがこれだ。襲撃者の野営地を破壊すると、次の襲撃を最大12か月遅らせられる。
守りを固めるだけでは襲撃の間隔は変わらない。兵力が整った時点で攻めに出て時間を買うほうが、結果的に村の発展速度は上がる。
▶3. 防衛施設の性格
| 施設 | 内容 |
|---|---|
| 監視塔(Lookout Tower) | 衛兵が最大2名入り、範囲内の敵を自動で攻撃する。弓かクロスボウと矢が必要。アップグレードで射程が伸び、ダメージが大きく増える |
| 柵(Palisade Walls) | 序盤の基本。襲撃者も野生動物も門以外からは越えられない |
| 強化壁(Fortified Walls) | 柵からのアップグレード。はるかに頑丈だが大量の石を要求する |
| タウンセンター | 襲撃時の避難所になり、中の防衛者は矢を射られる |
| 兵舎(Barracks) | 兵士を雇う。金貨の初期費用に加えて維持費がかかる |
▶4. 兵士は放置すると餓死する
見落とすと痛い仕様がこれだ。兵士は指定した場所に忠実に留まり続けるため、必要が満たされないまま長く配置しておくと餓死する。
配置しっぱなしにせず、襲撃が去ったら戻す。あるいは補給が届く位置に置く。「並べて終わり」にできない点は、他の街づくりゲームと大きく違う。
なお装備の質は兵士の生存に決定的だと公式が明言している。数を増やすより、鉄の生産を先に立ち上げて装備を整えるほうが損耗が少ない。


