総合評価: 90/100 / Steam: Overwhelmingly Positive(圧倒的に好評)
※レビュー数と好評率は本文上部のスコアカードに最新値を表示しています。
- 回避ではなく「弾き」で攻め合う、他にない剣戟アクション
- 体幹システムにより、正面から斬り結ぶほど勝ちに近づく設計
- 難易度は高いが、上達がそのまま突破につながる納得感がある
- 日本語フル対応(音声・字幕)で、和の世界観を余さず味わえる
- 難易度選択が無い。最終ボス撃破率は31.4%(2026年8月時点)
- エンディングは4種類。1周では見られず、周回が前提になっている
SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE は、フロム・ソフトウェアが手がけた戦国末期の日本を舞台とするアクション・アドベンチャーです。2019年の発売と同時に高い評価を獲得し、その年のSteam Award「Game of the Year」を受賞しました。Steamでも「圧倒的に好評」の評価を維持し続けています。
同社の『ダークソウル』シリーズとは異なり、本作は回避や重装備での耐久ではなく、敵の攻撃を「弾く」ことで刀を交える戦闘が中核にあります。本記事では、その独自の戦闘システムの魅力と、高難度ゆえの厳しさの両面を率直にお伝えします。

▶1. 「弾き」で主導権を奪う戦闘
本作の戦闘は、敵の攻撃に合わせてガードボタンを合わせる「弾き(ジャストガード)」が核になります。距離を取って一撃離脱するヒット&アウェイは有効でなく、攻撃と弾きを繰り返して攻め続けることで主導権を握る設計です。刀と刀が噛み合う音と手応えは、他のアクションゲームでは味わえない緊張感を生みます。
▶2. 体力ではなく「体幹」を崩す
敵を倒す鍵は体力ではなく体幹ゲージにあります。原則として、体力をゼロにするより体幹を崩し切るほうが早く済みます。つまり逃げ回るより、正面から斬り結んで弾き続けるほうが勝利に近い――このルールが、プレイヤーを「戦う」方向へ強く導いています。上達するほど戦闘が短く、美しくなっていく感覚は本作最大の快感です。
▶3. 忍義手とステルスによる選択肢
左腕の「忍義手」には多彩な忍具を装着でき、敵の種類に応じた対策が取れます。加えて鉤縄による立体的な移動と、背後からの忍殺(ステルスキル)も用意されており、真正面から挑むだけが正解ではありません。攻略の自由度が難易度の高さを補っています。

「難しい」は主観になりやすいので、Steamが公開している実績の世界達成率で見ておきたい(いずれも2026年8月時点)。本作は主要ボスごとに実績があるため、どこで人が脱落しているかがそのまま見える。
| 到達点 | 達成率 |
|---|---|
| 回生ではじめて蘇った | 85.5% |
| 鬼庭形部雅孝(序盤の中ボス) | 57.2% |
| 葦名弦一郎(前半の関門) | 45.2% |
| 獅子猿 | 39.8% |
| 破戒僧 | 35.7% |
| 剣聖 葦名一心(最終ボス) | 31.4% |
| 全実績を取得 | 9.9% |
買った人の3人に1人しか最後まで到達していません。 注目したいのはどこで減っているかです。落ち込みの幅を並べると偏りがはっきりします。
- 回生(85.5%)→ 鬼庭形部雅孝(57.2%)で28ポイント減
- 鬼庭形部雅孝 → 葦名弦一郎(45.2%)でさらに12ポイント減
- 葦名弦一郎 → 最終ボス(31.4%)は、残り全部を通しても14ポイント減
最初の2体で40ポイント落ち、その後の長い道のりでは14ポイントしか落ちていません。 序盤の2体は「弾き」を体で覚えられたかどうかの試験になっており、そこを越えた人はほぼ最後まで行っているということです。
裏を返せば、本作の難しさは終盤ではなく最初の数時間に偏っています。購入を迷っているなら、腕前ではなく「最初の関門を越えるまで粘れるか」を基準に考えるとよいでしょう。
見落とされやすいのですが、本作にはエンディングが4つあります。しかも1周では全部見られない設計になっています。
| エンディング | 到達率 |
|---|---|
| 不死断ち | 23.9% |
| 修羅 | 19.1% |
| 竜の帰郷 | 18.9% |
| 人返り | 16.8% |
分岐は終盤の選択と、その手前で進めておくべき出来事によって決まります。「もう一度最初から」ではなく周回で引き継いで回収できるため、1周目で分岐を気にしすぎる必要はありません。
強化要素にも周回前提の部分があります。 傷薬瓢箪の限界強化(27.0%)、身体力の限界強化(21.3%)、全義手忍具の限界強化(13.4%)と、達成率が段階的に下がっていくのは、1周では素材が足りないことの表れです。
完成度の高さは疑いようがありませんが、万人向けではない点は理解しておきたいところです。
▶難易度の高さと難易度設定の不在
本作には難易度選択がありません。序盤の中ボスですら初見では歯が立たず、繰り返し挑んで動きを覚える必要があります。アクションが得意でない人にとっては、序盤で心が折れる可能性が十分にあります。
▶「弾き」に慣れるまでの壁
回避中心のアクションに慣れているほど、本作の弾き主体の戦闘には戸惑いやすくなります。ガードで凌ぐ癖が抜けないうちは体幹を崩され、防戦一方になりがちです。この最初の壁を越えられるかどうかが、本作を楽しめるかの分かれ目になります。
▶シングルプレイ専用
協力プレイやオンライン要素はなく、すべて自分の腕で突破する必要があります。仲間を呼んで助けてもらう、という選択肢がない点は、他のフロム作品に慣れた人には厳しく感じられるかもしれません。
SEKIROが向く人
- 剣戟の読み合いを突き詰めたい
- 上達実感のあるアクションが好き
- 和風・忍びの世界観に惹かれる
ソウルシリーズ好きの注意点
- ビルドや装備で難易度を下げられない
- 協力プレイによる救済がない
- 回避主体の立ち回りが通用しにくい
- 手応えのある剣戟アクションを求めている人
- 反復と上達で壁を越える達成感が好きな人
- 戦国・忍びの和風世界観に惹かれる人
- 日本語音声でじっくり物語を味わいたい人
- 難易度調整がないゲームが苦手な人
- 協力プレイや救済手段を求める人
- 短時間で気軽に進めたい人
定価はやや高めですが、セールでは大幅に値下げされることもあります。難易度の高さゆえに人を選ぶ作品ではあるものの、剣戟アクションの完成形の一つとして、長く語り継がれる価値を持っています。

