Stray レビュー|一匹の猫として彷徨う、サイバーシティの忘れられない冒険
「猫になって街を歩く」――ただそれだけの体験が、これほどまでに心を掴むとは思いませんでした。『Stray』は、フランスのBlueTwelve Studioが手がけた、一匹の野良猫を操作してサイバーシティを冒険するアドベンチャーです。圧倒的に好評(好評率97%・17万件超)という評価が示すとおり、ジャンルを超えて愛される一作です。

『Stray』は、家族とはぐれて見知らぬ地下都市に迷い込んだ一匹の野良猫が、故郷へ帰るために旅をするアドベンチャーゲームです。人間が姿を消し、ロボットたちが暮らす朽ちたサイバーシティを舞台に、相棒のドローン「B-12」とともに謎を解き明かしていきます。
「猫である」という体験そのものを徹底的に作り込んだ本作は、短いながらも濃密で、プレイ後に温かい余韻を残してくれます。
▶1. 「猫らしさ」の徹底した作り込み
本作最大の魅力は、猫の挙動の説得力です。狭い隙間をすり抜け、高い場所へ飛び移り、爪を研ぎ、丸くなって眠る。ボタン一つで「ニャー」と鳴けるなど、猫好きの心をくすぐる要素が満載で、ただ街を歩いているだけで楽しい体験になっています。
▶2. 美しく退廃的なサイバーシティ
ネオンと湿気に満ちた退廃的なサイバーパンク都市の作り込みは見事です。狭い路地、雑多な看板、ロボットたちの暮らし――どこを切り取っても画になる世界が広がっています。

▶3. 程よい謎解きと心に残る物語
探索の中で軽い謎解きやちょっとしたアクションを挟みつつ、ロボットたちとの交流を通じて静かに紡がれる物語が心に残ります。難解すぎず、誰でも最後まで楽しめる絶妙なバランスです。
▶1. ボリュームは控えめ
クリアまでは6〜10時間程度と、ボリュームを重視する人にはやや短く感じられるかもしれません。ただし、その密度と余韻を考えれば、価格に見合った満足感は十分にあります。
▶2. アクションは控えめ
一部に追跡や軽い戦闘的要素はありますが、アクションの歯ごたえを求める作品ではありません。あくまで雰囲気と探索を味わうゲームとして捉えるのがよいでしょう。

- 猫が好きな人(最優先)
- 雰囲気重視のアドベンチャーを楽しみたい人
- 短時間で密度の高い体験を求める人
逆に、長時間のやり込みや歯ごたえのあるアクションを求める人には、物足りなく感じる可能性があります。

