総合評価: 80/100 / Steam: Very Positive(非常に好評)/ レビュー数: 11,043件 / 好評率: 86%
- 空腹・渇き・酸素がなく、管理するのは「電力」ひとつだけという独自設計
- 廃墟を漁り、解体し、資源に変えて船を育てるループが本作の核心
- 最大の弱点は早期アクセス特有のバグと動作の重さ。購入前に要覚悟
- 日本語は字幕・UIのみで一部未翻訳。音声は非対応
The Last Caretaker は、Channel37 Ltdが手がける一人称視点のサバイバルクラフトです。2025年11月6日に早期アクセスとして配信が始まり、記事執筆時点でSteamレビュー11,043件・好評率86%(Very Positive)と、インディー作品としては上々の評価を得ています。
舞台は海面上昇によって陸地のほとんどが沈んだ、人類滅亡後の地球。プレイヤーは最後に稼働している管理ロボット「ケアテイカー」として目覚め、各地に残された人類の種を回収し、「ラザロ・コンプレックス」と呼ばれる施設で人間を育て直し、最終的にロケットで軌道へ送り出すことを目指します。この記事では、本作が何を面白くしているのか、そして早期アクセスとして何に注意すべきかを、実際のプレイヤーレビューをもとに整理します。

▶1. 管理するリソースが「電力」だけという設計
本作が他のサバイバルクラフトと決定的に違うのは、空腹・渇き・酸素・体温といったゲージが存在しないことです。プレイヤーが管理するのは電力ただひとつ。この一点への絞り込みが、ゲーム全体のテンポを支えています。
一般的なサバイバルでは、序盤こそ複数のゲージ管理が緊張感を生むものの、終盤は装備が整って「ただ面倒なだけの作業」に成り下がりがちです。本作は電力を照明・製造・扉の解錠・船の推進などあらゆる用途に使わせることで、終盤になっても電力管理が意味を持ち続ける構造になっています。
このレビューは総合評価としては「おすすめしない」に分類されていますが、設計思想そのものは高く評価しています。仕組みへの評価と完成度への評価が分かれている点は、本作を理解するうえで象徴的です。
▶2. 漁って、解体して、資源に変えるループ
ゲームプレイの中心は、廃墟となった施設を漁り、不要な構造物を解体し、破砕機に放り込んで資源へ還元する作業です。散らかった残骸が消え、代わりに分別された資源が積み上がっていく——この過程そのものが強い満足感を生みます。
集めた資源は船の拡張、発電設備、武器、そしてラザロ・コンプレックスの復旧に使われます。何を優先して作るかがプレイヤーの裁量に委ねられているため、同じ施設を訪れても人によって進め方が変わります。
▶3. 船を拠点に世界を渡り歩く構造
本作に固定の拠点はありません。プレイヤーの母船そのものが移動する拠点であり、これを改良しながら海を渡って各地の施設を巡ります。気に入った場所には第二の拠点を構えることもでき、資材の集積地として活用できます。
戦闘要素はありますが、本作の主眼ではありません。初期装備の電気銃で遠距離から対処すれば大半の敵は無力化でき、立ち回り次第で被害をほぼ受けずに済みます。

高評価が多い一方で、不満点はかなりはっきりしています。購入前に把握しておくべき内容です。

▶バグの多さが最大の弱点
レビュー全体を通じて最も多く指摘されているのがバグです。電線の接続が勝手に外れる、船が転覆・沈没する、進行不能になる、クラッシュするといった報告が、高評価レビューの中にすら並んでいます。
多くはセーブデータの再読み込みで復旧しますが、それで直らないケースもあるため、セーブスロットを分けて運用することが実質的に必須です。
▶動作が重い
Unreal Engine 5製で、ミドルハイクラスのPCでも重いという報告が複数あります。一面の海に構造物が点在するだけの画面に見えても負荷は高く、設定を下げても改善しにくいという声が出ています。
▶やることが単調に感じられやすい
探索地点は現時点で30ほどありますが、どこでも「敵を掃討し、電源を確保し、設備を復旧し、資材を回収する」という流れは共通しています。新しい地域に行く高揚感が薄いという指摘は、長時間プレイヤーからも上がっています。またレベルアップで解放されるクラフト項目にも、実際には作る必要のないものが少なくありません。
向いている人
- 資源を集めて分別・整理する作業自体が好き
- サバイバルクラフトの経験がある
- 早期アクセスの不安定さを許容できる
- 静かな世界を一人で黙々と探索したい
向いていない人
- バグやクラッシュで興を削がれたくない
- マルチプレイで遊びたい(本作はソロ専用)
- 探索のたびに新鮮な驚きを求める
- PCスペックに不安がある
- 廃墟を漁り、解体し、資源に変える作業に没頭できる
- サバイバルのゲージ管理が煩雑だと感じていた
- 『Subnautica』のような、海を舞台にした孤独な探索が好き
- 早期アクセスを開発の途中経過として楽しめる
- 安定して快適に動くことを最優先したい
- 誰かと一緒に遊びたい(シングルプレイヤー専用です)
- 日本語音声や完全な翻訳を期待している(字幕のみ・一部未翻訳)
- 短時間でストーリーを味わいたい
価格は執筆時点で¥3,759、目立った割引は出ていません。早期アクセス作品のため、今後のアップデートで内容も安定性も変わっていく前提の購入となります。遊べる状態かどうかを見極めたい場合は、体験版を試してからの判断が確実です。

