Ready or Not レビュー|SWAT 4の後継者か、それとも期待外れか?タクティカルFPSの真価を徹底検証
総合評価: 76/100 / Steam評価: Mostly Positive(概ねポジティブ)/ 総レビュー数: 143,631件
「ドアを蹴破り、フラッシュバンを投げ込み、容疑者を制圧する」──そんなSWATオペレーターの緊張感を味わえるゲームが長らく不在だったタクティカルFPS界隈に、ついに本命が現れた。Ready or Notは、2003年の名作『SWAT 4』の精神的後継として長年待ち望まれていた作品だ。開発はVOID Interactive、正式リリースは2023年12月13日。Early Accessを経て満を持してのローンチとなったが、その評価は手放しで褒められるものではなかった。
現在もSteamで11,000人以上が同時接続しているという数字は、本作が確かな人気を誇っていることを示している。しかし、好評率76%という微妙なラインの裏には、多くのプレイヤーが抱える複雑な感情がある。本記事では、その実態を余すことなく伝えていく。
▶1. SWAT 4の正統後継として──息をのむ緊張感のタクティカルFPS体験
Ready or Notの最大の魅力は、「一瞬の判断ミスが死を呼ぶ」という極限の緊張感にある。プレイヤーはLSPDのSWATチームを率いて、人質事件・爆弾テロ・立てこもりといった高リスクな案件に挑む。ただし、ただ敵を倒せばいいわけではない。
本作では**交戦規定(ROE)**が厳格に設定されており、民間人の保護と容疑者の「逮捕」が最優先される。威嚇射撃・フラッシュバン・スタングレネードといった非殺傷武器を駆使し、いかに被害を最小限に抑えてミッションをクリアするか。このリアルなSWATシミュレーターとしての設計が、コアゲーマーの心を強く掴んでいる。
「ひとつのミスが即、自分や仲間、人質の死に繋がる…この緊張感がたまらないゲームです」
武器の銃声、ドアクリアリングの所作、作り込まれた現場の背景設定──これらが組み合わさって生まれる没入感は、他のFPSでは味わえないものだ。
「本作は警察ごっこ遊びの極致です。世界観に合ってないカラフルな銃器もなし、制服やタクティカルギアも現実的」
好評レビュワーの平均プレイ時間が92時間に達していることからも、ハマった人はとことんやり込める作品であることがわかる。
▶2. 戦術的自由度と協力プレイの醍醐味
本作は**ソロ・協力マルチ(最大5人)**に両対応している。
ソロプレイでは、AI隊員に指示を出しながら部屋を制圧していくRTS的な要素が加わる。「スタックアップ」「バングアンドクリア」「ミラーアンダードア」など、リアルな戦術コマンドを駆使することで、まるで本物のSWATチームを指揮しているような感覚が得られる。
フレンドとのマルチプレイでは、コミュニケーションと連携が生死を分ける。ドア前で息を合わせてエントリーし、役割分担しながら部屋をクリアリングする──その瞬間の達成感は格別だ。
「このゲームの『かっこよさ』に惹かれた方にも勧めたい。深刻な犯罪現場への対応、リアルなCQB」
豊富な武器カスタマイズ、多彩な非殺傷武器の選択、難易度設定による柔軟なプレイスタイルの調整など、戦術的自由度の高さは本作の大きな強みだ。
残念ながら、Ready or Notには見過ごせない問題点が複数存在する。これらを理解した上で購入を検討してほしい。
▶■ 表現規制問題:PC版なのにコンソール並みの規制
現在最も多くのプレイヤーが不満を示しているのが、CS版に合わせてPC版にも適用された表現規制だ。クロスプレイ対応を名目として、PC版のビジュアル表現がコンソール版に統一されてしまっており、リアリティと没入感が大きく損なわれたと批判されている。
「PC版とクラス名や挙動は同じで見た目だけ違うものにすれば良いのに、統一したいだけで手を抜いているのが良くない」
「私たちは『過度な規制のない純粋な表現』を体験したくてPC版を選んでいるのに、クロスプレイの名のもとに規制が波及するのは本末転倒」
この問題は単なる見た目の変化にとどまらず、「なぜPC版を選んだのか」というユーザーアイデンティティへの問いかけにもなっており、開発陣とプレイヤー間の信頼関係の破壊につながっている。
▶■ AI隊員の挙動不安定さ
ソロプレイの肝であるAI隊員だが、指示通りに動かないケースが頻発する。せっかく慎重に組み立てた戦術が、AIの不可解な行動によって台無しになることも珍しくない。マルチプレイが難しい環境のプレイヤーには痛手だ。
なお、不評レビュワーの平均プレイ時間は125時間と、好評組を上回っている。「不満を感じながらもやめられない」という複雑な魅力が本作にはある。
▶■ 日本語ローカライズの品質
日本語ローカライズには対応しているものの、翻訳品質は機械翻訳レベルに近く、不正確な箇所が散見される。特に戦術用語やミッションブリーフィングで意味が通じない部分があり、ゲームプレイに支障が出る場合もある。日本語のみで快適にプレイしたいユーザーには、一定のストレスがかかる可能性がある。
▶■ 価格とリリース状態への不満
正式版リリースに際して価格が大幅に引き上げられた点、また「まだ未完成では?」と感じるコンテンツ量や完成度への不満も多く聞かれる。MODによる改善が期待される部分もあるが、その導入に技術的なハードルを感じるユーザーも少なくない。
✅ SWAT 4をプレイしたことがあり、その後継を探していた ✅ リアルなタクティカルFPS・ミリタリーシミュレーターが好き ✅ フレンドと連携して難しいミッションに挑むのが楽しい ✅ 高難易度でのやり込みが苦にならない、むしろ歓迎 ✅ 50〜100時間以上のボリュームあるゲームを求めている
❌ 日本語のみでストレスなくプレイしたい(ローカライズ品質が低い) ❌ 一人でサクサク楽しみたい(AIの挙動に不満が出やすい) ❌ 表現規制前の完全版を求めている(現状のPC版は規制済み) ❌ 定価での購入を検討している(セールを待つことを強く推奨)
Ready or Notは、まぎれもなく「タクティカルFPSの最前線」に立つ作品だ。SWAT 4から20年越しに実現したリアルなクリアリング体験、現実に根ざした交戦規定、そして何より「一瞬の判断が全てを左右する」という極限の緊張感──これらは本作だけが提供できる唯一無二の体験である。
しかし、表現規制という開発判断、不安定なAI、粗削りな日本語ローカライズ、そして価格への不満が、その魅力に確実な影を落としている。143,000件超のレビューを積み上げながら好評率が76%にとどまっているのは、「好きだけど許せない部分がある」というプレイヤーの複雑な本音を映している。
推奨プレイ時間は50〜100時間。まずはセールを狙って購入し、タクティカルFPS本来の緊張感を体験してみてほしい。フレンドと一緒に「Ready!」と声を合わせてドアを蹴破る瞬間は、きっと忘れられない体験になるはずだ。
購入判断まとめ
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| ゲームプレイの完成度 | ⭐⭐⭐⭐☆ |
| タクティカル体験 | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| AI・技術面 | ⭐⭐⭐☆☆ |
| 日本語対応 | ⭐⭐☆☆☆ |
| コスパ(セール時) | ⭐⭐⭐⭐☆ |
| 総合 | 76/100 |